「ホームページを作りたいけど、費用をかけずに始めたい」――そう考える方は多いでしょう。しかし、無料ホームページサービスには見落としがちな落とし穴が存在します。無料プランには広告表示やページ数制限があり、本格的なビジネス運用には向かないケースも少なくありません。
この記事では、2025年現在で信頼できる無料ホームページサービス7選を厳選し、それぞれの特徴と注意点を分かりやすく解説します。サービス選びで後悔しないための判断軸もお伝えしますので、あなたに最適なツールが見つかるはずです。
- テンプレート:あらかじめ用意されたホームページのデザインひな型のことです。
- 独自ドメイン:「あなたの会社名.com」のような、自分専用のホームページアドレスのことです。
- サブドメイン:「あなたの会社名.wixsite.com」のように、無料サービスの名前が入ったアドレスのことです。
無料プランは「お試し版」と考えるべき理由
無料ホームページサービスを検討する際、まず理解しておきたいのは「無料プラン=お試し版」という位置づけです。一般的に、無料プランでも基本的なホームページの公開は可能ですが、運営企業の広告が自動的に表示され、独自ドメインの使用もできません。
メーカーによると、広告を非表示にして独自ドメインを設定するには、月額990円~1,300円程度の有料プランへの移行が必要です。また、無料プランでは「〇〇.wixsite.com」「〇〇.jimdofree.com」といったサブドメインでの公開となり、ビジネスの信頼性が低下する可能性があります。
SEO対策:Googleなどの検索エンジンで上位に表示されるための工夫のことです。
7つの無料ホームページサービスを一覧で比較
主要な無料ホームページサービスの特徴を、以下の表でまとめました。
| サービス名 | 無料ページ数 | 広告表示 | 独自ドメイン | 有料プラン月額 | 最適な用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| Jimdo | 5ページ | あり | 不可 | 990円~ | シンプルな小規模サイト |
| ペライチ | 1ページ | あり | 不可 | 要確認 | 1ページ完結の紹介ページ |
| Google Sites | 無制限 | なし | 条件付き可 | 無料 | 完全無料で広告なし |
| BASE | 無制限 | なし | 可 | 手数料制 | ネットショップ専用 |
| STUDIO | 50ページ以上 | あり | 不可 | 要確認 | デザイン性の高いサイト |
| WordPress | 無制限 | なし | 可 | サーバー代500~1,000円 | 本格的なビジネスサイト |
- レンタルサーバー:ホームページのデータを保管するための場所を借りるサービスです。
- ランディングページ:1ページで情報が完結する、商品紹介やサービス案内に特化したページのことです。
Wixを選ぶならデザイン選びは慎重に
900以上の豊富なテンプレートを誇るWixは、デザイン性の高いホームページを作りたい方に適しています。無料プランでも100ページまで公開でき、お問い合わせフォーム機能も利用可能です。
ただし、一度選んだテンプレートは後から変更できないという大きな制約があります。デザイン変更したい場合は、サイトを一から作り直す必要があるため、最初のテンプレート選びが運命の分かれ道となります。有料プランは月額1,300円から利用できます。
Jimdoは5ページ以内の小規模サイト向け
質問に答えるだけでAIが自動でホームページを生成してくれるJimdoは、シンプルさを重視する方向けです。無料プランの月額は0円ですが、公開できるのは5ページまでという厳しい制限があります。
複数ページが必要なサイトには不向きですが、小規模な紹介サイトであれば十分でしょう。有料プランへの移行は月額990円から可能で、14日間の無料トライアル期間も設けられています。
ペライチとGoogle Sitesはどう使い分ける?
ペライチは、その名の通り1ページ完結型のランディングページに特化したサービスです。無料プランで公開できるのは1ページのみですが、容量制限がなく、640以上のテンプレートから選択できます。飲食店の紹介ページやイベント告知など、シンプルな情報発信だけで十分な用途に最適です。
一方、Google Sitesは完全無料でありながら広告表示がない珍しいサービスです。ページ数も無制限で公開できますが、テンプレート数は約17種類と少なく、デザインの自由度は低いのが欠点です。また、SEO対策の高度な設定も困難なため、検索流入を重視する場合は他のサービスを検討したほうがよいでしょう。
BASEとSTUDIOは目的がはっきりしている人向け
物販やデジタルコンテンツの販売を目的とするなら、EC機能に特化したBASEが有力候補です。無料で開設でき、独自ドメインの設定も可能、広告表示もありません。ただし、商品が売れた際に決済手数料6.6%+40円が発生します。「無料開設」という表現に惹かれて始めても、販売ごとに手数料がかかる点は理解しておきましょう。
高度なデザインカスタマイズが可能なSTUDIOは、クリエイティブな表現を求める方に適しています。無料プランでも50ページ以上公開できますが、ある程度デザインの知識が必要で、スマホからの編集には対応していません。ポートフォリオサイトやデザイン性の高いサイトを作りたい方向けと言えます。
WordPressは本気でビジネスをするなら最有力
世界シェア42.7%を誇るWordPressは、WordPress本体は無料ですが、レンタルサーバー(月額500~1,000円程度)と独自ドメイン(年間1,500~3,000円程度)の費用が必要です。
完全無料ではないものの、以下のメリットがあります。
- テンプレートの自由な変更が可能
- SEO対策に制限がなく本格的な集客ができる
- 長期的には最もコスト効率が良い
初期学習コストはかかりますが、本格的なビジネス運用を考えるなら最も賢い投資と言えます。
あなたに合った無料ホームページの選び方
サービス選びで失敗しないために、以下の3つの視点で判断しましょう。
1. 目的で選ぶ
複数ページが必要なら、Wix、WordPress、Google Sitesが候補です。1ページで完結する紹介サイトならペライチ、ネットショップならBASEと、目的によって最適なサービスは明確に異なります。
2. コストで選ぶ
完全無料にこだわるならGoogle Sitesですが、デザイン性や機能面では妥協が必要です。月額1,000円前後の出費を許容できるなら、JimdoやWixの有料プランが現実的な選択肢となります。
3. 将来性で選ぶ
Wixは一度選んだテンプレートを後から変更できません。デザインを途中で変えたくなった場合、サイトを作り直す手間が発生します。一方、WordPressはテンプレートを自由に変更できるため、事業の成長に合わせた柔軟な対応が可能です。
まとめ:無料ホームページは「入口」として活用する
無料ホームページサービスは、低リスクでホームページ運営を始められる優れた選択肢です。しかし、広告表示やサブドメインでの公開は、ビジネスの信頼性を損なう可能性があることを忘れてはいけません。
まずは無料プランで試し、ビジネスが本格化したタイミングで有料プランへ移行する――このステップを前提に、最初のサービス選びを慎重に行いましょう。特にWixのようなテンプレート変更不可のサービスを選ぶ際は、長期的な視点で判断することが重要です。
あなたのビジネスの目的と予算に合った無料ホームページサービスを見つけ、まずは一歩を踏み出してみてください。
