【図解付き】Adobe XDで誰でも30分!プロ級ホームページデザインの作り方

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「ホームページのデザインを自分で作りたいけれど、PhotoshopやIllustratorは難しそう」と感じていませんか?Adobe XDなら、動作が軽快で直感的な操作ができるため、たった30分でプロ級のホームページデザインを完成させることができます。この記事では、外注費を削減したい方や、コーディング前の視覚的な完成イメージを素早く作りたい方に向けて、Adobe XDを使った効率的なデザイン制作の手順をご紹介します。

カンプとは デザインの完成イメージを示す見本のことです。Webサイト制作では、このカンプをもとにHTML/CSSでコーディングを行います。

なぜAdobe XDなのか?軽さと時短機能が最大の武器

ホームページデザインのツールは数多くありますが、Adobe XDは動作が圧倒的に軽いという特徴があります。一般的に、Photoshopと比較すると起動やファイル操作のスピードが速く、ストレスなく作業を進められます。

さらにAdobe XDには「リピートグリッド」という独自機能があり、記事一覧や商品カードのようなリスト形式のレイアウトを一瞬で複製できます。学習コストが低く、ツールの操作方法を覚えるために何日も費やす必要がありません。

ただし重要な点として、メーカーによるとAdobe XDは現在メンテナンスモードに入っており、新機能の追加は停止しています。それでも既存機能だけで30分のホームページデザイン制作には十分な実用性があるため、個人の小規模サイト制作には問題なく活用できます。

リピートグリッドとは 同じデザインのパーツを自動的に繰り返し配置できる機能です。ブログ記事の一覧など、規則的なレイアウトを瞬時に作成できます。

たった5分の準備で差がつく!プロが必ず行う2つの初期設定

Adobe XDで30分のホームページデザインを実現するには、最初の準備が成功の鍵を握ります。この5分間で以下の2つを確実に済ませましょう。

準備1:画面サイズとグリッドの設定 アートボードのサイズを標準的な1920pxまたは1366pxに設定します。次に「レイアウトグリッド」機能で12個の縦線(12カラム)を表示させます。一般的に、プロのデザイナーは目分量ではなくこのグリッドに沿って要素を配置しているため、この設定だけで素人っぽさを回避できます。

準備2:UIキットのダウンロード Adobe公式や外部サイトが提供する無料のテンプレート集を入手しておきます。ボタンやヘッダーなどのパーツをゼロから描く必要がなくなり、組み合わせるだけでプロ級のホームページデザインが完成します。

▼アートボード/グリッド/UIキットとは

  • アートボード:デザインを描く作業スペースのことです
  • グリッド:要素をきれいに並べるための補助線です
  • UIキット:ボタンやメニューなど、よく使うパーツをまとめたテンプレート集です

リピートグリッドで20分の作業を3分に短縮!具体的な使い方

Adobe XDの最大の特徴である「リピートグリッド」を使えば、ホームページによくある繰り返しレイアウトの作成が爆速化します。

例えば、ブログ記事の一覧ページを作る場合、以下の手順で進めます。

  1. 1つのカードデザインを作成する
  2. そのカードを選択してリピートグリッドに変換する
  3. ドラッグ操作で必要な数だけ複製する
  4. テキストファイルや画像フォルダから一括でドラッグ&ドロップする

この方法なら、20個のカードに異なるタイトルと画像を数秒で流し込むことができます。通常なら15分かかる作業が3分程度で完了し、30分というタイムリミット内でホームページ全体のデザインを仕上げる余裕が生まれます。

ヘッダー部分や目を引くメイン画像エリアを作る際は、見出しと本文のフォントサイズに明確な差をつけることで、情報の重要度が一目でわかるようになります。画像は長方形の枠を作り、ドラッグ&ドロップで配置するだけで美しく収まります。

マスクとは 画像を特定の形(四角や円など)に切り抜いて表示する機能です。Adobe XDでは図形の中に画像をドラッグするだけで自動的に適用されます。

プロっぽく見える配置の秘密は12カラムと余白の法則

「センスがないから素人っぽくなりそう」という不安は、実は簡単なルールで解消できます。専門研究機関の調査によると、ユーザーの視線はF型やZ型のパターンで移動することがわかっており、この法則に従ってコンテンツを配置するだけで使いやすいデザインになります。

具体的には、12カラムグリッドに沿って要素を配置し、余白を均等に保つことを意識しましょう。Adobe XDのレイアウトグリッド機能を使えば、自動的にガイドラインが表示されるため、細かい位置調整も簡単です。

プロのデザインに共通するのは「整列」と「余白の一貫性」です。ボタンの間隔、テキストと画像の距離、見出しの上下スペースなど、同じ種類の余白は必ず同じ幅にすることで、まとまりのある印象を与えられます。

デザインから実際のWebサイトへ!引き渡し時の重要ポイント

Adobe XDで作成したホームページデザインは、あくまで「設計図」であり、そのままWebサイトとして公開できるわけではありません。実際のWebサイト化には、別途HTML/CSSのコーディング作業が必要です。

エンジニアへデザインを引き渡す場合、以下の機能を活用します。

  • 「開発」リンクの発行:デザインのサイズや色情報を自動で共有
  • 画像の書き出し:ロゴや装飾はSVG形式、写真はJPG形式を選択

ただし、2025年現在は業界標準がFigmaというツールに移行しているため、共同作業者がAdobe XDファイルを開ける環境にあるか事前に確認しておくことをおすすめします。個人で完結する場合や、自分でコーディングまで行う場合は問題ありません。

▼CSSスニペット/SVG・JPG形式とは

  • CSSスニペット:デザインをコードで再現するための設定情報です
  • SVG形式:拡大しても画質が劣化しない画像形式で、ロゴやアイコンに最適です
  • JPG形式:写真など色数の多い画像に適した形式です

まとめ:30分でプロ級ホームページデザインは誰にでも実現できる

Adobe XDの軽快な動作と直感的な操作性を活用すれば、デザイン経験がない方でも30分でプロ級のホームページデザインを作成できます。準備5分、リピートグリッドを活用した実作業20分、書き出しと共有5分という時間配分を意識すれば、効率的に完成まで到達できるでしょう。

成功のポイントは、グリッドに沿った配置と余白の一貫性を守ること、そしてUIキットを活用してゼロから作らないことです。Adobe XDは現在メンテナンスモードであるため、長期的なプロジェクトや大規模なチーム開発には向いていませんが、個人の小規模サイトや素早く完成イメージを作りたい場合には今でも十分に役立つツールです。

まずは無料で使えるAdobe XDをダウンロードして、この記事で紹介した手順を実践してみてください。30分後には、あなたも自分のホームページデザインを手にしているはずです。