【検証】グーグルホームページ作成は本当に簡単?実際に試した使い方完全解説

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ホームページを作りたいけれど、専門知識がない、予算も限られている――そんな悩みを抱える方にとって、Googleが提供する無料のサービス「Google Sites(グーグルサイト)」は魅力的な選択肢に映るでしょう。しかし、本当に誰でも簡単に作れるのか、実際の使い方はどうなのか、気になるポイントは多いはずです。

この記事では、実際にグーグルホームページ作成を試した経験をもとに、その「簡単さ」の実態と使い方を徹底解説します。

グーグルホームページ作成は何ができるツールなのか?

Google Sitesは、Googleアカウントさえあれば誰でも無料で利用できるホームページ作成サービスです。プログラミング知識が一切不要で、画面上で要素を動かして配置する直感的な操作だけでサイトを構築できる点が最大の特徴といえます。

ドラッグ&ドロップとは:画面上のアイコンや画像などを、マウスでつかんで(ドラッグ)、好きな場所に移動させて離す(ドロップ)操作のことです。

メーカーによると、2020年に新しいバージョンが登場し、現在はこの新版のみが利用可能となっています。作成したサイトはGoogleドライブ内に保存されるため、容量を圧迫しない設計も見逃せません。複数人での共同作業や、Googleカレンダー・Googleマップなどとの連携も簡単に行えます。

「簡単」は本当か?実際に試してわかった真実

実際にグーグルホームページ作成を試したところ、用意されているひな形を選択すれば約30分~1時間で骨組みが完成することが確認できました。業務用、作品紹介用、イベント告知用など複数のひな形が用意されており、用途に応じて選ぶだけでサイトの基本構造が整います。

テンプレート(ひな形)とは:あらかじめデザインやレイアウトが決まっている雛形のことです。これを選ぶだけで見栄えの良いサイトの土台が完成します。

ただし、ここで注意したいのは「簡単なのはツールの操作だけ」という点です。掲載する文章や写真などの内容は自分で用意する必要があり、この準備に最も時間がかかります。一般的に、1ページのシンプルな紹介ページなら1~4時間、5ページ程度の会社紹介サイトなら4~8時間が目安とされています。

つまり、グーグルホームページ作成の「簡単さ」とは、難しい操作や設定が不要という意味であり、良い内容を作る手間まで省けるわけではないのです。

実際の使い方|たった10ステップで公開できる

グーグルホームページ作成の基本的な手順を見ていきましょう。sites.google.comにアクセスしてから、サイト名を入力し、好みのひな形を選択します。次に、文章・写真・動画などを配置し、最初から入っている見本の内容を自分のものに差し替えていきます。必要に応じて新しいページを追加し、それぞれのページに内容を作成したら、「公開」ボタンをクリックするだけです。最後にURLを確認して、必要な人に共有すれば完了となります。

この一連の流れを見てわかる通り、複雑な設定や専門用語は一切登場しません。他のサービスで必要とされるサーバー契約や独自アドレスの取得も不要で、すぐに始められる手軽さは本物です。

ドメイン(独自アドレス)とは:インターネット上の住所のようなもので、「example.com」のような形式です。グーグルホームページ作成では、最初から使えるアドレスが自動で割り当てられます。

できること・できないこと|検証でわかった機能の境界線

グーグルホームページ作成で実現できる機能は、複数ページの作成(最大5段階の階層まで)、Googleの各種サービスの埋め込み、複数人での共同編集と権限管理、基本的な検索対策の設定、スマートフォン自動対応などです。特にGoogleカレンダーやGoogleフォームなどを使っている場合、連携がスムーズに行える点は大きな利点といえます。

SEO(検索対策)とは:検索エンジンで上位に表示されやすくするための工夫のことです。適切なページタイトルや説明文を設定することなどが含まれます。

レスポンシブデザイン(スマートフォン自動対応)とは:パソコン、タブレット、スマートフォンなど、どの画面サイズでも見やすく表示される仕組みのことです。

一方で、できないこともあります。高度な検索対策機能、本格的なネットショップ機能(決済システムの完全統合)、会員登録やログイン機能、ページごとの公開・非公開設定、自由なデザインのカスタマイズなどは対応していません。メーカーによると、「基本的な検索対策の設定はできる」とされていますが、競争の激しい分野で上位表示を目指すには機能不足を感じる場面もあるでしょう。

Eコマース(ネットショップ機能)とは:商品をオンラインで販売し、クレジットカード決済などを受け付ける仕組みのことです。

他のサービスと比べてグーグルホームページ作成は本当に簡単なのか?

グーグルホームページ作成の「簡単さ」を客観的に判断するため、代表的なサービスと比較してみました。

項目Google SitesWordPressWix
デザインの自由度
検索対策の対応力
月額費用0円500~1,500円0~数千円
必要な知識なし専門知識推奨なし

この比較から見えてくるのは、グーグルホームページ作成は「操作の簡単さ」と「費用面」で優位に立つ一方、デザインの自由度や高度な機能では他のサービスに譲る部分があるという事実です。「簡単」の定義は、求める機能や目的によって大きく変わります。

どんな用途にグーグルホームページ作成が向いているか?

検証の結果、社内での情報共有サイト、期間限定のイベント告知ページ、個人の作品紹介サイト、小規模店舗のシンプルな紹介ページ、新規事業のお試し用サイトなどには、グーグルホームページ作成が最適だと判断できます。特にGoogleの他のサービスを既に使っている場合、連携による効率化のメリットは大きいでしょう。

逆に、本格的なネットショップ、企業イメージを重視した会社サイト、検索競争が激しいビジネス領域、複雑な会員管理が必要なサービスなどでは、別のサービスを検討すべきです。

まとめ:「簡単」は本当だが目的との相性が重要

グーグルホームページ作成は「本当に簡単」と断言できるサービスです。プログラミング知識ゼロでも、ひな形を選んで内容を差し替えるだけで、数時間でホームページを公開できる手軽さは大きな魅力でしょう。完全無料で運用できる点、Googleの各種サービスとのスムーズな連携は他にない強みです。

ただし、その「簡単さ」と引き換えに、デザインの自由度や高度な機能面では制約があることも事実です。事業の成長に応じて別のサービスへの移行が必要になる可能性も視野に入れておくべきでしょう。

まずは自分の目的を明確にし、「シンプルで十分」なのか「将来的な拡張性が必要」なのかを見極めることが、グーグルホームページ作成を成功させる鍵となります。用意されている機能の範囲内で実現したいことが収まるなら、これほど簡単で手軽なサービスはありません。