【失敗例あり】ホームページ作成会社の選び方|後悔しない外注7つのチェックリスト

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ホームページ制作の外注は、中小企業にとって大きな投資です。しかし調査によると、Webサイト刷新の約75〜90%が失敗しているという厳しい現実があります。失敗の主な原因は「予算超過」「要望の不一致」「納期遅延」の3つ。ホームページ作成会社の選び方を誤ると、数百万円の損失と時間のムダにつながります。

本記事では、後悔しない外注を実現するために、契約前に必ずチェックすべき7つのポイントと実際の失敗例をご紹介します。

なぜ失敗するのか?典型的な3つの落とし穴

ホームページ作成会社の選び方を誤ると、取り返しのつかないトラブルに巻き込まれます。国民生活センターにも多数の相談が寄せられている代表的な失敗例を見ていきましょう。

最も深刻なのが「初期費用0円」のリース契約トラブルです。月額払いで5年契約を結ばされ、途中解約できないケースが多発しています。総額では通常の数倍になることも珍しくありません。

リース契約とは: 物品を長期間レンタルする契約形態です。パソコンや機械設備などが対象ですが、ホームページ制作には本来そぐわない契約方法です。

次に多いのが「一式」見積もりによる追加請求です。詳細が不明瞭な見積書では、修正や追加要望のたびに高額な費用を請求されます。制作途中で担当者と連絡がつかなくなる音信不通トラブルも後を絶ちません。

さらに見落としがちなのが著作権の問題です。お金を払ったから自分のものと思い込みがちですが、契約書に「著作権を譲渡する」旨の記載がない限り、原則として著作権は制作会社に帰属します。

著作権とは: 作品を作った人が持つ権利です。ホームページのデザインやプログラムも著作物に該当し、権利が譲渡されていないと自由に改変できません。

チェック1:制作実績と自社サイトは信頼できるか?

ホームページ作成会社を選ぶ際、まず確認すべきは同業種の制作実績があるかです。業界特有のニーズや競合との違いを理解している会社なら、的確な提案が期待できます。

制作会社自身のサイトも重要な判断材料です。自社サイトが見にくい、更新されていない会社に、あなたのサイトを任せられるでしょうか。実績ページで具体的な成果を公開しているかも、信頼性を測る指標になります。

チェック2:担当者のスキルと相性を見極める

難しい言葉を使わず説明できる担当者かどうかは、後悔しない外注の鍵です。一般的に、優秀な担当者は専門的な技術を分かりやすく伝える能力を持っています。

質問への返答の速さも重要です。レスポンスが遅い会社は、制作中やトラブル時の対応も遅れがちです。さらに、すべての要望を受け入れるのではなく、プロとして改善点を指摘できる「提案力」があるかも見極めましょう。

チェック3:見積もりの明細は細かく分かれているか?

後悔しない外注のために最も重要なのが、見積もりの透明性です。「Web制作一式」という曖昧な記載ではなく、作業ごとに費用が細かく記載されているか確認しましょう。

ディレクション費とは: プロジェクト全体を管理・指揮する作業にかかる費用です。

コーディング費とは: デザインを実際にホームページとして動くように組み立てる作業の費用です。

内訳が明確であれば、どの作業にどれだけのコストがかかるのか理解でき、予算調整もしやすくなります。複数のホームページ作成会社から相見積もりを取り、項目ごとに比較するのが賢い選び方です。

チェック4:更新作業は自社でできる仕組みか?

ホームページは作って終わりではありません。自社で更新できる管理システムの導入があるかは、運用コストに大きく影響します。更新のたびに外注費用が発生する仕組みでは、長期的に見て割高になります。

CMS(管理システム)とは: 専門知識がなくても、ブログを書くような感覚でホームページを更新できる仕組みです。代表例がWordPress(ワードプレス)です。

納品時に操作マニュアルが提供されるか、操作方法の研修が含まれているかも確認しましょう。経済産業省の契約ガイドラインでも、納品物の範囲を明確にすることが推奨されています。

チェック5:集客の知識を持っているか?

デザインが美しいだけでは、ホームページは機能しません。検索で見つけてもらうための対策や、内容の設計についての提案が含まれているかが、成果を出せるかの分かれ目です。

SEO対策とは: GoogleやYahoo!などの検索結果で上位に表示されるための工夫です。適切な対策がないと、せっかく作ったホームページが誰にも見られません。

「ホームページを作れば勝手に客が来る」は大きな誤解です。公開はスタート地点であり、適切な運用がなければアクセスはほぼゼロ。ホームページ作成会社の選び方として、集客の視点を持つ会社かどうかは極めて重要です。

チェック6:契約条件・権利関係は明確か?

契約書で必ずチェックすべきは著作権の扱いです。契約書に譲渡の記載がなければ、サイトを自由に改変できません。将来的に別の会社へ乗り換える際、制約を受ける可能性があります。

検収基準とは: 納品された成果物を「合格」と判断する基準です。この基準が曖昧だと、完成の判断でトラブルになります。

契約不適合責任とは: 納品後に不具合が見つかった場合、制作会社が責任を負う期間です。一般的には納品後3〜6ヶ月程度が目安です。

また、ドメインやサーバーの契約名義が自社になっているかも重要です。制作会社名義だと、解約時に移管を拒否されるトラブルが報告されています。

ドメインとは: ホームページの住所にあたるもので、「○○.com」や「○○.jp」などのことです。

サーバーとは: ホームページのデータを保管する場所です。レンタル倉庫のようなものとイメージしてください。

チェック7:納品後のサポート体制はどうか?

トラブル時の対応速度と保守費用の内訳は、長期的な満足度を左右します。月額の保守費用でカバーされる範囲(サーバー管理のみか、軽微な修正も含むか)を明確にしておきましょう。

緊急時の連絡先や対応時間も確認ポイントです。ホームページ作成会社を選ぶ際は、制作だけでなく運用フェーズのサポート体制まで見極めることが、後悔しない外注につながります。

知っておきたい費用相場の目安

ホームページ作成会社の選び方を考える上で、相場感を持つことは重要です。2025年の一般的な相場は以下の通りです。

  • 既成デザイン利用型:3〜10万円
  • オリジナルデザイン(中小企業向け):50〜100万円
  • 大規模・特別な機能開発込み:300万円以上

予算重視の場合、既成デザインやフリーランスへの外注も選択肢ですが、品質のバラつきに注意が必要です。

まとめ:後悔しない外注は入念な比較から

ホームページ作成会社の選び方で最も重要なのは、契約前の徹底した比較検討です。7つのチェックリストを活用し、実績・見積もりの透明性・契約条件を必ず確認してください。

リース契約や「一式」見積もりには特に注意が必要です。複数社から提案を受け、担当者との相性も含めて総合的に判断しましょう。焦らず慎重に選定することが、後悔しない外注への近道です。